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親方からのメッセージ > 力士の育成方針について
力士の育成方針について
アマチュアは「勝つ」ために。プロは「強くなる」ために。
相撲の指導者というのは、結局、ヘッドコーチでもあり、
メディカルトレーナーでもあり、栄養士でもあり、選手のすべてを
見ることになります。

■練習を見守る田子ノ浦親方
田子ノ浦部屋は、部屋を起こしてから日が浅いこともあり、
弟子の力士も、まだまだ少ないです。
しかし、その分、一人一人の力士に目が行き届きますので、
稽古の時には、いろいろなところを見ています。
特に、ケガに関しては、自分が現役時代にケガで苦労したことが、
指導する立場になって非常に役に立っていると思います。
稽古場で体を傷めた時の対処法や、ケガをした選手の治療法
といったことから、ケガに悩む弟子の精神的なケアまで、自分が
同じ悩みを経験したからこそ対応できるのだと思っています。
また、トレーニング方法でいうと、うちの部屋は非常に特徴的で、
1回20分のストレッチを、1日に最低2回は行います。
普通の相撲部屋では、まず考えられません。
兄弟子にあたる力士が部屋にいると、どうしても下の者の基礎稽古
の時間は限られてしまいますが、うちは下の者ばかりという状態
ですので、基礎トレーニングをみっちりと時間をかけて行います。

■怪我が少ないのも、ストレッチのおかげです。
これらのトレーニング方法も、ケガに悩まされた私の経験から
来ているのですが、
「ケガに負けない、少々痛めつけられても刃こぼれしない強い体」
を作るためなんです。ここがプロとアマチュアの差です。
「アマチュアは勝つための稽古、プロは強くなるための稽古」
なんですね。
相撲以外の世界でも通用する、立派な社会人を育てる。
相撲部屋の場合、稽古だけでなく、生活面でも弟子の面倒を
見ることが必要となってきます。
私は特に、相撲の世界から外へ出た時にも立派に通用する
一社会人として育てたい、と考えて指導しています。
金銭感覚や、人に対する感謝の気持ちなど、世間一般とは
ズレてしまいがちな部分も、できるだけギャップをなくすように
心がけています。
未成年の少年を親御さんから預かっているわけですから、
やはり責任があります。部屋を出る時も、立派な社会人として
送り出してやりたいし、その後も、ちゃんとOBとして部屋に堂々と
顔を出せる人間になってほしいという気持ちがあるんです。
「田子ノ浦部屋を出た人間なら間違いはない」
と言われるようにしたいですね。
相撲道に対して、自分ができること。
相撲には感謝しています。
私は、相撲で大学へも行きましたし、相撲で食べてもきました。
これからは、指導者の立場で、相撲に恩返しをしていかないと
いけないと思っています。相撲道に、少なくとも自分がいただいた
だけのものは返していかないと・・・。 |
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